こんにちは、おっくんです。
今回取り上げるネタは、50年以上も製
造されていた747「ジャンボジェット
」が製造終了となった話題です。
本記事では、
・意外な経歴
・半世紀の凄さ
についてそれぞれ、解説します。
では早速記事に入って行きましょう。
目次
1.製造終了747「ジャンボジェット」に意外な経歴あり!?
出典元:https://flyteam.jp/
「ジャンボジェット」(正式名称:ボー
イング747型機※)はもともと、大型
軍用貨物機計画として開発が始まったそ
うです。
※今回、製造終了となったのは、改良型
のボーイング747-8型機です。
最近では空港で目にすることは少なくな
りましたが、航空機と言えば細かい機種
などは知らなくても、「ジャンボジェッ
ト」と聞くと、どのような形した航空機
であるかはおおむね予想は付くのではな
いでしょうか?
かくいう私も航空工学出身ですが、大学
で専攻する前は航空機の知識は皆無でし
た。しかしながら、「ジャンボジェット
」は知っていました。
そんな「ジャンボジェット」ですが、開
発の動機は、大型軍用貨物機でした。
この話について、時は1960年代に遡
ることになります。
これについては、次で詳しく説明します
。
1-1.「ジャンボジェット」が大型軍用貨物機だったとは?
「ジャンボジェット」を製造したボーイ
ング社は、ロッキード社との受注争いで
敗れた結果、製造されることになった航
空機なのです。
1960年代、アメリカ空軍が次期戦略
輸送機(大型軍用貨物機)を必要として
いました。
そこで、軍は米国内の航空機メーカー各
社に製造の提案を求めてきました。この
提案に答えたのが主にボーイング社やロ
ッキード社(現在は、ロッキード・マー
チン社)をはじめとする複数社でした。
この中で採用されたのが、ロッキード社
の提案でした。即ち、ボーイング社の提
案は不採用となりました。
因みにこの時に採用案となった軍用貨物
機は、「Cー5ギャラクシー」です。現
在も就役しています。
↓
出典元:https://otakei.otakuma.net/
軍用貨物機の案として不採用となったボ
ーイング社ですが、航空機の開発は莫大
な研究費を要します。不採用となってし
まったので、このままでは費やした費用
だけでなく、時間や労力も水泡に帰すこ
ととなります。これは、会社の存続にも
良からぬ影響が及ぶこととなりました。
ここでボーイング社は、新たな策に出た
ようです。
これについては、次で説明します。
1-2.大型軍用貨物機案が不採用になったので…。
大型貨物機案が不採用になったボーイン
グ社ですが何と、民間航空機(旅行等の
目的で使う航空機)転用を考え出したの
です。
民間航空機転用として誕生したのが、「
ジャンボジェット」ことボーイング74
7だったのです。
1960年代後半、初飛行に成功し、民
間航空会社からも好評となり、順調にセ
ールスを上げていき、庶民の間で馴染み
深い航空機となっていったのです。
因みに、1-1.で解説したロッキード
社の「C-5ギャラクシー」は軍隊では好
評であります。
まさに「C-5ギャラクシー」と「B747
ジャンボジェット」は軍と民の異なる部
門で両雄並び立った感じですかね。まさ
に「軍のロッキード、民のボーイング」
と。
ボーイング社が不採用案になったこと、
このようなWINWINのために必要だった
のかもしれません。
そんなボーイング747ですが、半世紀
もの間、製造されましたが、この間に凄
い成果を上げてきました。
これについては、次で詳しく説明したい
と思います。
2.製造終了747「ジャンボジェット」の半世紀の実績がヤバい!
出典元:https://www.cnn.co.jp/
「ジャンボジェット」の半世紀にわたる
実績は数えきれないほどありますが、代
表的な功績として以下の2つが挙げられ
ます。
①.航空機を庶民でも乗られるようにした
②.旅客運送と貨物運送の両方で好評だっ
た
これら2つについて、それぞれ次で詳し
く説明します。
2-1.「ジャンボジェット」~①.航空機を庶民でも乗られるようにした
現在、航空機を手ごろな価格で乗ること
ができるのは、「ジャンボジェット」の
就航がきっかけだったようです。
1960年代、航空機は一部の富裕層の
ための乗り物でした。即ち、航空機は嗜
好の乗物で、一般庶民には高嶺の花だっ
たのです。
しかし、「ジャンボジェット」はそれま
での航空機と比べ、倍近くの旅客(さら
に貨物も)を乗せることができました。
参考までに、それまでは多くて200~
250人程度でしたが、「ジャンボジェ
ット」は実に450~550人程度の旅
客を運ぶことができました。
加えて、これまでの航空機と比べて、安
全性も飛躍的に向上したのです。当時、
「ジャンボは落ちない。」と言ったよう
な神話が浸透したほどです。
このような「ジャンボジェット」ですが
、一部の富裕層だけで450~550人
程度は集められません。そこで、航空会
社は運賃を下げて、一般庶民でも乗られ
るようにと手ごろな価格としてして行っ
たのです。
このようにして、運賃さらには安全面で
も一般庶民にとって、気軽に使える乗り
物にして行ったのです。
2-2.「ジャンボジェット」~②.旅客運送と貨物運送の両方で好評だった
「ジャンボジェット」は計1500機以
上の受注を航空会社から獲得しましたが
、旅客運航用だけでなく貨物運航用※の
両方でバランスよく受注を得ていたので
す。
※貨物運航の場合、2.の冒頭画像の様
に使うようです。
まず、1500機ですが、超大型航空機
(しかも四発エンジン)としては凄い数
字なのです。最近、ANAが導入したこと
で話題になった世界最大の旅客機「A3
80※」ですが、これの受注数は251
機です。そして、製造年は16年間で、
改良型は製造されることは有りませんで
した。
※A380
↓
出典元:https://flyteam.jp/
そして、旅客運航と貨物運航でバランス
よく受注を得たことですが、例えば、
1-1.で取り上げた「C-5ギャラクシ
ー」は貨物運航用として好評でしたが、
旅客運航用としては受注はゼロでした。
先ほどの「A380」は逆に、旅客運航
用として受注は有りましたが、貨物運航
用としては受注はゼロでした。
以上からも、超大型航空機(しかも四発
エンジン)で1500機以上もの受注を
得て、なおかつ旅客運航と貨物運航の両
方で受注を得られるのはどれだけ至難の
業なのか、が理解できたのではないでし
ょうか?
このような素晴らしい功績を成し遂げた
のは、知る範囲で「ジャンボジェット」
だけです。
3.まとめ
以上で「ジャンボジェット」について解
説しましたが、まとめると、
・開発のきっかけは、大型軍用貨物機で
あった
・航空機を気軽に乗りやすい乗り物とし
た
・旅客機でも貨物機でも使えたオールマ
イティな航空機であった
でした。
航空機を使うことはしばしばありますが
、気軽そして安全に乗られることは「ジ
ャンボジェット」のおかげですね。
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